イベント準備終了。

Date: 2017/04/27(Thu) 04:08 [1276]

 …そして出張へ。

 本当なら28日の昼までに事務所に行けばいいんですが、GWの仕事のスケジュールが確定していない(どこの現場か行ってみないと分からない)のと、当確っぽい現場に行くのに、えぶりー号じゃなくて会社の車だろうし(…と思ってたらえぶりーだったパターンもよくある)、だったら自分の荷物をおちょっと載せて下さいな…と言えない物量で……と、いろんな条件が重なってしまったので、1日早く出て、事務所がある倉敷を通り過ぎて兵庫県のJingてーとく宅にサークル荷物を下ろしに行くのです。つまりは納品。

 サイズがね、三辺合計で190ほどになりまして。総重量25kg。
 重さだけなら宅配便でいけるのに、大きさオーバーで宅配は無理(バラせばいけるけど)
 なので、たぶんヤマト便でGOになるかと思われます。
 とにか1個口にしたい考え(ヤメロ。

 1個口にしたい理由は、配送料もあるんですが、それ以上に分けることによって事故で一部が届かなかった…という事故を未然に防ぎたいからで。
 ……もうね、すべて届かなかった……ならあきらめもつくんです。ええ。
 ま、そんなことになったらワタクシ、首括らないとアカンのですがwwwww

 …起きたらPixivにお品書きを上げて、荷物積んで掃除して……。

 今回の出張、お帰りは早くて5/8です。




 ……やっと心置きなくテキスト打てるんだなぁって…(ため息。

 あるいは、疲れ果ててホテル戻ったら寝るだけの日々になるか。

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Deep inside・10

Date: 2017/04/21(Fri) 07:31 [1275]

その10
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
○山向こうの廃集落 旧某家半地下の納屋
        ヒナセがあちこちひっくり返して家捜しをしているようで…。


 声     やぁ。精が出るね。


 ヒナセ   (顔を上げる)……お疲れ。ひとり?



        声の主はカワチ。



 カワチ   ああ。妙高さんと那智が“境界”まで送ってくれたが、そこから先は一人で来たよ。


 ヒナセ   道が悪かったろうに。


 カワチ   いやなに、誰かさんが作ったけもの道が案外しっかりしていてね。そうでもなかった。


 ヒナセ   (肩をすくめる)


 カワチ   (見回して)修理しているのかい?


 ヒナセ   んにゃ。……知ってるでしょ、私の不器用さ加減を。


 カワチ   そういえばそうだったね。しかし、ずいぶんとあちこち修繕してある感じがするが?


 ヒナセ   ときどきお供に日向が付いてくる。


 カワチ   ああ、なるほど(納得してうなずく)
       手先が器用な部下がいると、何かと助かるな。


 ヒナセ   そーだね。


 カワチ   いつかここに住むのかい?


 ヒナセ   さてね。でもまぁ、退役したら、本土に戻ってもしょうがないのは確かだけど、
       でもここに住むのもいろいろ面倒だからねぇ。
       なにかあるたびに本土か本島に行かなきゃなんない。そんな体力も気力も、
       退役後には残ってなさそう。
       となると、やっぱここは放棄かなぁって。売ろうにも売れない土地だし。


 カワチ   にしては、かなりしっかりと補修しているようだが?


 ヒナセ   日向がね、中途半端に修理してあったり壊れてたりするのが、どうにも我慢できないらしい。
       なので、私を待つあいだ好きにさせてたら、こうなってった。


 カワチ   なるほど。


 ヒナセ   母屋のほうは、今度来たときに解体すると、前回来たときに言ってた。
       なもんで、ここをもう少し片付けて、母屋から掘り出されるだろうもので
       使えそうなものがあったら、こっちに置いとこうかなって思ってね。


 カワチ   いっそこっちに住めば良いのに。


 ヒナセ   そうはいかないでしょ。
       そもそも海軍との取り決めで、“境界”はお互いに不可侵だったんだし。
       無論、厳格に守られてはなかったけどね。主に子供たちが領土侵犯をね。


 カワチ   ほう。
       この島全体が君の父上たちの所有物だとばかり。


 ヒナセ   まぁそうなんだけど、厳密にはちょっと違っ……て、ここにそんな話をしに
       来たわけじゃないよねぇ。


 カワチ   だね。失礼した。


 ヒナセ   いえいえ
       ……じゃ、本題に入ろうか。
       (納屋の一角に置いていたずた袋の中から分厚いファイルを取り出して開く)


 カワチ   ……で、君の見立てではどうなんだい?


 ヒナセ   クロだね(きっぱりと)


 カワチ   大いに自信アリだね。


 ヒナセ   ……口で言ってるほどには、自信はないよ。


 カワチ   ほう?


 ヒナセ   万が一、ハズしてる可能性がないわけじゃない。
 

 カワチ   さすがヒナセ提督、慢心しないね。


 ヒナセ   おだてても何も出ません。


 カワチ   そういうところも変わらないね、君は。


 ヒナセ   ……(じろり、と左目だけでカワチを見て)カワチ少将。


 カワチ   (相手がかなり本気で機嫌が悪くなっていることを察して)
       失礼しました(すっと頭を下げる)


 ヒナセ   ……君もそういうところ、昔からかわらないね(素っ気なく言う)


 カワチ   恐縮です。


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 区切るには途中すぎるけど、とりあえず。

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近況。

Date: 2017/04/20(Thu) 11:19 [1274]

 …Twitterで無駄にウロチョロしてるんで、近況もへったくれもありませんが…。

 ぶっちゃけ、5/7の『砲雷撃』の準備で、起きてから寝るまでずーっと作業しっぱなしで。
 そのスキマで『艦これ』やったりメシ食ったり家のアレコレやったり…。
 4/27の午前中に自宅を出て神てーとくたち荷物を引き渡して、それから倉敷に移動。28からGWの出張繁忙期に突入です。
 戻ってくるのはいつだ?
 8日が最短なのか? よくわからん。←

 …と まぁそんな感じで。

 寝る前に30分~1時間、長くなると3時間くらいテキスト打ちをやるんですけど、今は(↑)そんな状態で、ここのところはちび子PCの電源を入れるんですけど、3行書かずに、下手したら書いた分を読んでるうちに寝落ちてしまってて、ゼンゼン進んでいません。
 ↓の話なんて、もう追いついてるもんで、出すに出せない状態で。

 とにかく、準備が終わらないことには…わわわわ……。


【拍手】ぱちぱち、ありがとうございます! >10日、15日。

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カワチ、着任。5

Date: 2017/04/13(Thu) 14:05 [1273]

 きっかけは、小さなイキモノ。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
○同日午後 菜園
       駆逐艦たちが集まってなにやら騒いでいる。
       その騒ぎを知らされたヒナセが走ってくる。



 ヒナセ  はいはい、ちょい待ち。ちょい待ち。(艦娘たちをかき分けるようにして進む)
      何があ……。



       騒ぎの真ん中にいるのはカワチ提督。
       カワチは畑の一角にしゃがみ込んでいて、
       その周りを駆逐艦たちが取り囲んでいたようだ。



 ヒナセ  (ため息をついて)カワチ提督、この騒ぎは何?


 カワチ  いやなに……。



       カワチ、立ち上がる。
       胸の前で布に包んだ何かを抱えている。



 ヒナセ  それは、なにかな?


 カワチ  いや、その、なに……。


 ヒナセ  見せて下さいな(手を出す)


 カワチ  ここではちょっと……。


 ヒナセ  んー? じゃ、作業小屋にでも行く?


 カワチ  できればそうして頂きたく(布がもぞもぞ動いている)


 ヒナセ  ……じゃ、こっち(顔でくいっと行く方向を指して動き出す)


 カワチ  アイアイマム。



       駆逐艦たちがザワザワとしている。
       ヒナセ、立ち止まって。



 ヒナセ  みんな、作業に戻って。ホラ。



       渋々と作業に戻り始める駆逐艦たち。
       それを確認してヒナセはまた歩き出す。
       カワチはヒナセのあとに付いていく。



○ヒナセ基地菜園区画の作業小屋
       ヒナセとカワチが入ってくる。
       ヒナセは作業小屋の一室の一つに入る。



 ヒナセ  こっち(手招きして)


 カワチ  ………。


 ヒナセ  (棚から蓋付き一斗缶を出して、蓋を開ける。中は空)
      そのまま、この中に入れて。


 カワチ  すまない……(布ごとそっと中に入れる)


 ヒナセ  (蓋を閉めつつ)手、抜いて。


 カワチ  うむ……だが、そこまでしなくても。


 ヒナセ  いいから。


 カワチ  うむ(素早く手を抜く)


 ヒナセ  (そのまま蓋を閉める)



       蓋をした一斗缶が揺れ、ガン、ガン…と、何かがぶつかる音がする。
       ヒナセとカワチはしばらくその様子をみていたが、
       やがて、一斗缶が静かになる。



 カワチ  ……(ヒナセに)おい、大丈夫か?


 ヒナセ  心配しなくても良いよ。こっち、上に穴明けて、網貼ってるから。



       ヒナセがくるりと一斗缶を回すと、確かに蓋の下数センチのところに
       把手のような穴があり、目の細かい金網が内から貼ってある。



 カワチ  なるほど。


 ヒナセ  ……で、何をつかまえたの?


 カワチ  えっと……ウサギを。


 ヒナセ  だよね。ウサギは害獣なんだけど?


 カワチ  ……駆逐艦たちがそう言ってたね。
      だがまだ子供だよ。迷って出てきたみたいだった。


 ヒナセ  子供だろうがなんだろうが、ウサギは害獣なんだよ、ここでは。
      とっとと処分しないと、あとで困ることになる。


 カワチ  慈悲はないのか?


 ヒナセ  ない。


 カワチ  ………。


 ヒナセ  ……そんな顔をしてもダメ。


 カワチ  ……では、食えるようになるまで育てるというのはどうだ?


 ヒナセ  はぁ?


 カワチ  ウサギは害獣として殺したら、肉にすると聞いたぞ。


 ヒナセ  まあね。タンパク質が不足気味だし。


 カワチ  こいつは、肉が取れるほど大きくはない。


 ヒナセ  だから?


 カワチ  だから、肉が十分に取れるくらいの大きさになるまで、ここで養殖するんだ。


 ヒナセ  ………。


 カワチ  ウサギがときどき畑を荒らすんだろう?


 ヒナセ  まあね。


 カワチ  成獣を捕らえても、しばらくは飼うんだ。


 ヒナセ  なんで?


 カワチ  子を育てるのもいいが、成獣はすぐに繁殖できるだろ?


 ヒナセ  ……ウサギは繁殖できるようになるまでに、そんなに時間かからないよ。


 カワチ  ………。
      だったら、成獣は捕まえたらつぶして肉にする。
      子は育てて、成獣になったら肉にする。


 ヒナセ  知ってる? 育てると情が移るって。
      情が移ったら肉にはできないよ?
      誰が解体して肉にすると思ってんの。


 カワチ  ……わかった。私がやる。


 ヒナセ  ………。


 カワチ  育てたウサギを肉にする。責任持って私がやろう。
      基地の食糧事情は確かに重大事項だからな。
      そもそも、艦たちにそんなことはさせられんよ。


 ヒナセ  (もー、しょうがないなぁ、という顔で)……ヒナタ。



       扉が開いて、日向が入ってくる。



 カワチ  (まさかいたとは思わなかったので、内心驚いている)


 日向   ……他人の前で、その名前はやめろと言っているだろう。
      すまないな、カワチ提督。話はぜんぶ聞いていた。


 ヒナセ  明石に言って、図面引いてもらうから、作ってくれるかな。


 日向   お安いご用だ。みんなが喜ぶだろう。


 ヒナセ  (日向に)……で、何匹いるのかな?


 カワチ  ……は?


 日向   (一斗缶を指さして)そいつを入れたら六匹だな。


 ヒナセ  (カワチに)聞いたとおりです、カワチ提督。
      責任取って、しばらくウサギ係ね。
      ウサギのエサは、私は面倒見ないから。
      みんなで確保するように。……どうせ、台所組もグルでしょ。


 日向   グルとは人聞き悪いな。台所から出た野菜くずを、
      捨てずに持ってきてもらっていただけだ。


 ヒナセ  それがグルっていうんだよ。


 日向   そもそも、君が飼っていたウサギが野生化したのだろう?
      だったら、君にも責任があると、私は思うのだが?


 ヒナセ  それは半分合ってて、半分間違ってる。何度言ったらわかるかな。
      確かに実家での仕事の一つがウサギの世話だったけど、それは私自身が
      飼ってたわけじゃない。家が、肉とか毛皮とかを取る目的で飼ってただけだよ。
      それが、あの件が原因で、残ったウサギが外に出て、野生化しちゃったんだよ、たぶん。
      他にも馬とか山羊とかもいたからね。


 日向   牛もいたようだな。


 ヒナセ  牛を見つけた!?


 日向   いいや、まだだ。牛はもういないかもしれんな。


 ヒナセ  ぬか喜びさせないでよね、もー。


 カワチ  (ヒナセと日向のやりとりを、目を白黒させながら聞いている)


 ヒナセ  (くるっとカワチに向き直って)……つまりは、そういうことなんだよね。


 カワチ  ……はぁ。


 ヒナセ  ウサギは、この島に入植していた民間人が飼っていたのが野生化した
      と、思われる。


 カワチ  その……民間人は?


 ヒナセ  二十数年前に全滅したよ。……ちなみに、私の実家もそこにあった。
      父と兄たちが住んでた。母は私が八歳の時に亡くなったから、災禍には遭っていない。


 カワチ  ………。


 ヒナセ  原因は深海棲艦の急襲と聞かされているけど、実際のところはわからない。
      私が飛行学生の頃だよ。その事実を知ったのは、士官学校時代だけどね。
      ……自暴自棄になった私は、彼の差し伸べる手を、つい取ってしまった。
      そのあとは、オマエさんが知ってる通りさ。


 カワチ  ………。


 ヒナセ  提督になり、ここに赴任することを承諾した理由は、この島にに合法的に戻ってくるためだよ。
      だから、私以外の人間は入ってきてほしくなかった。
      ここには人間は私一人で他には艦娘しかいない。
      私にとってそれが重要だったのに、オマエさんが来てしまった。


 カワチ  ……ヒナセ……。


 ヒナセ  オマエさんが来てしまった……けれど………レーコさん……君で、良かった……。
      他の人間じゃなくて……(右手で顔を覆う)


 日向   ………。


 カワチ  ………。



       しばらく重い沈黙が流れる。
       やがてヒナセが、ふっと小さく息を吐いて、顔を上げた。



 ヒナセ  日向。


 日向   はい。


 ヒナセ  図面は、出来次第そちらに回すので、カワチ提督および明石と協力して、
      ウサギ小屋を作ること。


 日向   了解した。


 ヒナセ  カワチ提督。


 カワチ  はっ。


 ヒナセ  さきほど口頭でウサギ係を命じましたが、明日正式に辞令を出します。
      明日(みょうじつ)ヒトマルマルマルに、司令官室に来て下さい。
      また、ウサギ六匹は、ウサギ小屋が完成するまで、責任持って世話をすること。
      これについて、他の艦娘の協力を仰いで下さい。あとで内示を出しておきます。


 カワチ  (敬礼して)は! 明日ヒトマルマルマルに司令官室に出頭します。
      ウサギについても、了解いたしました。


 ヒナセ  (返礼して)よろしく(敬礼と解いて、足取り重く、部屋を出て行く)



       部屋のドアが、パタンと閉まる。



 日向   (カワチに)改めて挨拶申し上げる。ヒナセ提督の専属艦の日向だ。
      ここの施設全体の管理を任されている。……それしかできないのでね。


 カワチ  ……そうか、君が例の日向か(握手を求める)


 日向   (握手して)なんだ? 私のことが噂になっているのか?


 カワチ  噂というほどのことではないが、アサカ次長から、多少の事情はね。


 日向   そうか。では、あらためて説明しなくてもよさそうだな。


 カワチ  いや、あまり失礼になってはいけないから、ある程度聞かせてもらえると
      ありがたいかな。


 日向   ……ふむ。あなたも変な人だな。
      ヒナセ提督ほどではなさそうだが。


 カワチ  ……確かに、君はおもしろい艦娘のようだ。


 日向   まぁそれについては追々な。……では、ウサギのところに案内しよう。
      その一斗缶を持ってきてくれ。


 カワチ  ああ、宜しく頼むよ。
      (一斗缶を抱きかかえて、そっと蓋を開けて中を見る。
       小さな茶色のウサギがこちらを見上げている)
      ……ふふ……。


 日向   (その様子をみて目だけで笑い)……ま、ヒナセ提督もきっかけが
      欲しかったのだと、私は思うよ。


 カワチ  (顔を上げ)そうだろうか。


 日向   ああ、きっとそうさ。



--------------------------------------------------------------------------------
 放っておけば害になる。
 囲うならば責任がつきまとう。
 そして過去との折り合い。
 それがかなうならば……。




 ……餌代くらいは何とかしますよ(司令官室に引っ込んで鳳翔さんにひと言吐き捨てた。

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カワチ、着任。4

Date: 2017/04/11(Tue) 02:23 [1272]

 …昨日の文に、1文書き足し。うっかりしてて書き忘れてた。←


 心がもぞもぞ。
 気持ちがもぞもぞ。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
○翌朝 外 菜園

       日の出もまだ遠い時間帯。
       ポンプ室に歩いていくヒナセの姿が……。



 ヒナセ  ……あれ?



       視界の先にはTシャツにジャージパンツ姿で体操をしているカワチ提督が。
       ブリッジ運動をして、ヒナセに気がつく。



 カワチ  (ブリッジのまま、にっこりと笑い)おはようございます。ヒナセ司令。


 ヒナセ  ……おはよう……(完璧に鼻白んでいる)
      (素っ気なく)相変わらず、早いねぇ。


 カワチ  司令ほどではないですよ。
      ジョギングしてきたんでしょ?


 ヒナセ  まぁね。……ちょっと眠りが浅くて。


 カワチ  それは良くないですな。


 ヒナセ  ……頭痛の種が増えたからね。


 カワチ  それはいけない。そういうのは早急に取り除くべきですな。


 ヒナセ  ……じゃ、今日中にでも鹿屋に戻ってくんないかな。


 カワチ  司令がそう望んで、アサカ次長の命令が下れば、いつでも戻ります。
      ……君に嫌われてまで、ここにいたいとは思わないよ、ヒナセ。


 ヒナセ  ねぇ。


 カワチ  ん?


 ヒナセ  ひとつ訊きたいんだけど。


 カワチ  なんなりと。答えられる範囲にはなるけどもね。


 ヒナセ  夕べさ、電と寝ててね。


 カワチ  ……君が艦娘とそういう関係になるようになるとは、思わなかったな。


 ヒナセ  どういう関係だよ。ただ寝てるだけですよ。


 カワチ  そうであっても、同衾していることには変わりない。
      まさかあのお堅いヒナセ参謀が、規律違反をするようになるとはね。


 ヒナセ  (ため息をついて)……もういいよ。


 カワチ  まぁ待て待て。ちょっとした冗談だろう? 相変わらずウィットがないな。


 ヒナセ  なくて結構。どうせ私は石頭だよ。


 カワチ  物理面でも石頭だよね。
      いつぞやはたいそう痛かった(あはは、と笑う)


 ヒナセ  ~~~~……。


 カワチ  ……で、その電に、なにを言われたんだい?


 ヒナセ  ………。
      人の本音を知りたければ、自分からある程度は本音をさらせ……と。


 カワチ  ほう、頭の良い子だな、電は。
      私もまったくその通りだと思うよ。
      ぜんぶがぜんぶ見せろとはこれっぽっちも思わないが、
      まったく本音を見せないヤツにこちらの本音を見せるのは、かなり怖いね。
      君はそのあたり、どう思う?


 ヒナセ  ……うーん……。


 カワチ  ま、あのアサカ提督の側近を10年やっていれば、
      そうなっていくのも分からなくはないがね。


 ヒナセ  (肩をすくめる)


 カワチ  ただ君の場合は、それ以前から他人に対してほとんど本音を見せないからさ。
      原因や理由は、それだけでは理由としては弱いかなと思ってる。


 ヒナセ  ……左様ですか。


 カワチ  (困ったように笑って、肩をすくめる)


 ヒナセ  もひとつ訊いていい?


 カワチ  (肩をすくめたまま手で促して)


 ヒナセ  もし私が、オマエさんにもっと……
      ……んにゃ、やっぱいい。


 カワチ  煮え切らないな。
      そうだな……


 ヒナセ  いいって言ってるじゃん。


 カワチ  それは君次第……てとこかな。


 ヒナセ  ………。


 カワチ  ヒナセ、君はそんな顔をするが、
      私は君にはずいぶん本音でものを言っているつもりなんだけどね。
      これでも。


 ヒナセ  ……これでも……。


 カワチ  ああ。私は、嘘は言わないよ。


 ヒナセ  ホラは吹くんでしょ。


 カワチ  相手によってはね。


 ヒナセ  そ。


 カワチ  (日が昇り始めている水平線を見て)良い天気のようだね。
      空気が澄んでて、気持ちいいよ。


 ヒナセ  ……朝ご飯はナナサンマルマルから。遅刻したらないから。
      今、育ち盛りが多くて、争奪戦になってる(返事を待たずに司令棟の方に歩き出す)


 カワチ  了解しました。お心遣い、ありがとうござます。


 ヒナセ  ………(そのまま去る)


--------------------------------------------------------------------------------
 モヤモヤのままに……素直になれないオトシゴロなので(w。


【拍手】ぱちぱち、ありがとうございます! >10日。

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カワチ、着任。3

Date: 2017/04/10(Mon) 04:10 [1271]

 自分の子供(違)から諭されちゃ致し方ない…。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

○ヒナセの私室 押し入れの中 ヒナセと電

       押し入れの中で寝ている二人。



 電    ヒナコさんは、カワチ提督さんがお嫌いなのですか?


 ヒナセ  ……嫌いじゃないけど、好きでもないよ。


 電    なぜなのですか?


 ヒナセ  なぜと言われましても……。


 電    カワチ提督さん、ヒナコさんのことがお好きなのです。


 ヒナセ  ……それ、カワチから聞いたの?


 電    違いますのです。いなづまは、なんとなく……そう思うのです。


 ヒナセ  そう。


 電    ごめんなさいなのです。


 ヒナセ  (そっと電の頬に触れて)君のせいじゃないよ。君があやまることじゃない。


 電    ヒナコさん、怒っているのです。


 ヒナセ  ……うん。怒ってる。


 電    (首を少し引っ込める)


 ヒナセ  君に対してじゃなくて、自分に腹が立つの。


 電    ご自分……に、ですか?


 ヒナセ  うん、そう。
      昔からね、カワチを見ていると腹が立ってくる。
      頭が良くて、なんでもそつなくやっちゃえる。
      表面的な人当たりも良くてさ、建て前と本音をものの見事に使い分けてる。
      基本的に礼儀正しくて、君たちへの配慮も完璧だよね。


 電    はわ……すばらしい提督さんなのです。


 ヒナセ  そう、表面はね、素晴らしいの。
      でもそれが、うさんくさい。
      ……本音が見えないっていうかさ。


 電    はわ……。


 ヒナセ  カワチは私に「本音が見えない」って言うけど、
      それはそっくりそのままお返ししたいくらいだよ。
      私にはカワチの本音が見えない。そのクセぐいぐいと距離を縮めてくる。
      あれが特に嫌。
      ……て、そんなことを思ってる自分がもっとイヤ。



 電    ヒナコさんは、ときどきいなづまに言いたいことを黙っているのです。


 ヒナセ  ………。


 電    いなづまは、ヒナコさんの……艦(ふね)、なのです。
      (少しうつむいて)その……まだゼンゼン、ヒナコさんにお応えできない
      悪い……艦なのです……けど……。


 ヒナセ  そんなことないよ。……私は、デンがいるから救われてる部分があるんだけどな……。


 電    いなづまはヒナコさんの艦なので、いつでもヒナコさんのお役に立ちたいのです。
      だから、なんでもお話してほしいのです。


 ヒナセ  ……うーん……適材適所ってヤツがあってね、君にしか話せないこと……
      今だってそうなんだけど……これ、鳳翔さんには、ちょっと言いにくい話で……


 電    それなのです。


 ヒナセ  はい?


 電    か……カワチ提督さんも、そういうことだと、いなづまは、思うのです。


 ヒナセ  ………。


 電    その……ヒナコさんに話せること、そうじゃないこと……その……


 ヒナセ  うーん……そっか……。
      なんとなくだけど、デンが言いたいことが、分かったような気がします。


 電    なのですか?


 ヒナセ  なのです。
      そりゃ、何でもかんでもぶちまければ良いってワケでも、ないですよね。


 電    なのです。


 ヒナセ  ……にしても、もう少し、本音を見せてくれても良いと思うんだけどな……。


 電    ど、どうどうめぐり、なのです。
      ヒナコさんは、よくばりなのです。


 ヒナセ  ……うーん……(腕組みをして悩んでいるふりをする)


--------------------------------------------------------------------------------
 ヒナセは話の腰を折った。
 悪い大人である。←

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偽らざる気持ち。

Date: 2017/04/07(Fri) 13:14 [1270]

 Not Love, But Affection.



 Hugging the person I like,
 If only could sleep ...

 Surely it is shiawase.

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Deep inside・09

Date: 2017/04/07(Fri) 02:25 [1269]

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
○夜中 ヒナセ基地 菜園第一五区画(仮)
      懐中電灯を持ったヒナセが歩いてくる。見回りらしい。


 ヒナセ   ……ん?
       (前方を照らして)誰?


 ???   ………。


 ヒナセ   (ため息をついて)……ここは今、立ち入り禁止区域だよ?


 ???   ……あ、その……すみません……。


 ヒナセ   ……って、知ってるよね。以前君はここでやる行事に参加したことがある。


 ???   あ……はい……いえ、失念して、いました。


 ヒナセ   そう。じゃ、今日は見逃そうかな。別段、芋畑を調査している感じじゃないし。


 ???   ありがとう、ございます……。


 ヒナセ   じゃ、そこから早急に出て。
       で、ちょっとだけ私に付き合ってもらおうかな。


 ???   ……え……。


 ヒナセ   他の子たちの手前があるからね。今日、君は私と夜間の見回り当番だった。
       そゆこと。


 ???   はい……お気を遣わせて、申し訳ありません。


 ヒナセ   とにかく、出ておいで。


 ???   ……はい(芋畑区画から出てくる)


 ヒナセ   じゃ、これ持っ……あ、君たちには必要ないか。


 ???   いえ、お持ちします。
       足下を照らしましょうか。


 ヒナセ   んにゃ、私にも必要ないよ。見えてるでしょ、私の目。


 ???   はい。


 ヒナセ   調子が悪いときは、一切合切見えないんだけどねぇ。
       反対の意味で調子が悪いと見えすぎる。面倒な目です。
       これを使いこなしている君たちは、ほんとうにすごいね。


 ???   よく、わかりませんが……提督のそれは、あとから装備されたのですか?


 ヒナセ   うん、そう。事故でね。
       ヒトの目は生まれついてこんなに高性能じゃないからね。
       もっと機能制限で作れれば良かったんだろうけど……もしかしたら今は
       作ることができるのかもしれないけど、私のこれに関しては、あまり相性が良くないみたい。
       ときどき、(頭を指先で軽く叩いて)ここで上手く映像が結べなくて、
       なんとも形容しがたい世界が見えます。君たちにはそんなこと、怒らないんだよね?


 ???   私自身は経験はありませんが、以前の基地にいた古鷹さんが、そんな感じのことを、
       おっしゃってました。


 ヒナセ   古鷹……あー……なるほど。


 ???   ご本人は笑いながら『老朽艦って嫌だね』と。


 ヒナセ   ふむ……そうか。
       今の話、上に報告して良いかな?


 ???   ……え……で、でも、聞いた話、ですよ。


 ヒナセ   んにゃ、そういう話こそが貴重だから。入渠したり高速修復材を使ったり、明石に直してもらったり
       常にメンテナンスをしているからか、自分の体の不調に疎い子が多くてね。
       実際に、建造されて何年後くらいから“老朽”のラベル付けをすればいいのかとか、
       艦としての寿命はどのくらいなのかとか、よく分かっていないことがまだ多すぎるんだよ、君らは。
       ところで、その古鷹は、そのとき何年生だったのか、聞いてない?


 ???   はい。


 ヒナセ   そっか。


 ???   でも、たぶんですが、私なんかよりははるかに長く就役されている艦娘ですから。


 ヒナセ   ……なるほど。
       ありがとう。参考になった。


 ???   え……あ……はい…(嬉しそうにはにかむ)


 ヒナセ   ………(その表情を見ている)
       じゃ、そろそろ行こう。


 ???   はい……。


 ヒナセ   君のような護衛が付いててくれると、心強いよ。
       慣れていると言っても、やはりひとりはちょっと怖いからね。
       ときどきはこうして、付き合ってくれるよ助かるかなー。


 ???   は、はい……(うつむくが、その口がもにょりと笑っている)


 ヒナセ   ………(それをと横目でチラリと盗み見た)



        二人の足音が闇に吸い込まれていくが、
        片方の足音はやや軽く弾んでいる。

--------------------------------------------------------------------------------
 タヌキ提督と言われるには、それなりの所以がある。

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拍手。

Date: 2017/04/06(Thu) 15:40 [1268]

 ぱちぱち、ありがとうございます!>3月 23日、30日 4月2日、4日。



 悪いクセなので止めなきゃ止めなきゃと思ってるけど、止められないのが…

 …複数作品の同時進行。

 ひとつに集中してればほぼ毎日でもここに落とせるのにね…と思うんですが、今日はこれの気分、明日はアレの気分…。

 気持ちにムラがあるのは、あまり良い傾向ではないんだけどなぁ……とかも思いつつ。
 現在同時進行をしているのは、4本……かな。5本か?(憶えとけ。
 
 『艦これ』が5本
 『あの桜並木の下で』(オリジナル)が1本。
 ……6本だったよ、おい……(白目。

 そのうちの
 2本が小説
 2本がシナリオ
 2本が会話文形式

 書きかけ放置、あるいはざっくり書いてしまってさらに推敲で止まっているのが6本。
 『マリみて』が1
 『艦これ』が2
 『あの桜並木の下で』(オリジナル)が1
 『九苑-くおん-』(オリジナル)が1
 オリジナルの短編が1



 ……たいがいにしろよ、自分(書き出してハラが立ってきた。<ばか。

 

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カワチ、着任。・2

Date: 2017/04/04(Tue) 02:24 [1267]

 本来は、この話でカワチ提督とヒナセ提督の関係を語るつもりだったんだけど、カワチが出っ張る話を先に書きすぎた感が…。
 
 …てことで、続き。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

○ヒナセ基地 第三区画(里芋畑)

       ヒナセが里芋の手入れをしている。



 カワチ  ヒナセ。


 ヒナセ  ………。


 カワチ  そう釣れなくするなよ。


 ヒナセ  (肩越しにこっちを見て)……本当はなに?


 カワチ  本当って?


 ヒナセ  姫提督から何を言われた?


 カワチ  特にこれと言って。……まぁ、ここくらいの距離のほうが、適度に監視もできて、適度に姿を隠せる……というところだろう。


 ヒナセ  それだ。


 カワチ  なんだ?


 ヒナセ  (カワチに完全に向き直る)監視。


 カワチ  ああ、監視だね。


 ヒナセ  ほらみろ。


 カワチ  監視対象は、私だよ。


 ヒナセ  ………。


 カワチ  疑り深いな。


 ヒナセ  仮に本当のことだとしても、にわかに納得も安心もできない。


 カワチ  何か後ろ暗いことでもあるのか?


 ヒナセ  教えない。


 カワチ  その態度だと、「ある」んだな。


 ヒナセ  ………。


 カワチ  そんなにウソが下手だったか?
      私の知ってるヒナセは、もっとポーカーフェイス……というか、
      他人に興味を向けない人間だったがね。


 ヒナセ  それは買いかぶりでしょ。


 カワチ  だねぇ(くつくつと笑う)


 ヒナセ  ………(怒りで顔が赤くなる)


 カワチ  ところで……(上着の内ポケットから、封筒を取り出す)


 ヒナセ  (警戒してちょっと身構える)


 カワチ  これ……(封筒をヒナセに差し出す)アサカ次長からの親書です、司令官。


 ヒナセ  はー? 親書ぉ? (受け取って読む)


 カワチ  ………(待つ)


 アサカ  (手紙)『ヒナセ少将
       前略
       命令書の通り、降格人事があり、
       カワチアキラ大佐をしばらくそちらの基地で預かって頂きます。
       降格理由は、カワチ少将が第五部長に対して暴力行為を行ったためです。』


 ヒナセ  (マジだったよ…という体で顔を上げ、再び読む)


 アサカ  (同)『原因はどうやらあなたのようだから連帯責任ということで。』


 ヒナセ  私は関係ない!!


 カワチ  (ヒナセの反応を見て、愉快そうに微笑む)


 ヒナセ  (そんなカワチを見て、盛大に顔をゆがめ、さらに読む)


 アサカ  『……というのは半分冗談で、
       カワチ大佐に対する第五部の報復かないとも限らないので、
       いちばん安全なところに避難させます。
       他に考えられる分基地や出先機関がないので宜しく。
       折を見てこちらに呼び戻す予定ですが、いつになるかは未定。
       そちらも人手が足りなくなっているように見受けられるので、ちょうど良いでしょう。
       しばらく同期二人で仲良くやって頂戴。

       今回の人事について、いくつか注意事項を伝えます。
       定時報告書には、しばらくはカワチ大佐のことは記載しないこと。
       カワチ大佐が就く役職は、今までどおりに、艦娘にさせているという
       体裁で報告をすること。
       カワチ大佐をことを記載するタイミングについては、
       こちらから指示をします。
       以上、宜しく。
       
                            アサカヒロミ』


 ヒナセ  ……(渋ーい顔)ところで、第五部長に何言われたの?


 カワチ  いやぁ……(ニコニコ笑っているが、あからさまに言いたくないという顔)


 ヒナセ  おおかた、姫提督と私の関係を揶揄されたんでしょ。
      そういうのもう慣れっこだから、オマエさんが――


 カワチ  いつものことならさほど怒りはしなかったよ。


 ヒナセ  あん?


 カワチ  ヒナセ教官のことまで悪く言われたら、
      『ヒナセ教官ファンクラブ』の会長だった身としては、ちょっと看過できなかった。


 ヒナセ  ……てか、なんですか? その『ヒナセ教官ファンクラブ』って?


 カワチ  君は知らないだろう。そういうのに興味がなさそうだったしな。


 ヒナセ  知らん! ……というか、マジ何それ?


 カワチ  ヒナセ教官は、女性士官候補生のみならず、男子候補生にも絶大な人気があってね。
      各学年会の会長が、ファンクラブの会長も兼任していたのだよ。


 ヒナセ  知らん! ……てか、ヒトのダンナつかまえて、なにやってたんだ、あんたらは!!


 カワチ  やだなぁ、当時はまだ君の旦那さんではなかったよ(ころころと笑う)


 ヒナセ  ………。


 カワチ  それに当時、君は教官をあからさまに避けていたじゃないか。


 ヒナセ  ……自分たちのメイン教官はなかったじゃない。
      私が飛行科からの転入組ってだけで、やたらと話しかけてくるから、すんごい迷惑だったよ。
      ほかの女子からは陰口たたかれるし、嫌がらせもされたし。


 カワチ  それについては同情を禁じ得なかったね。
      ファンクラブ会長として、そういう行為はしないよう、会員には強く要請したいたんだが。


 ヒナセ  ああ、なるほど、だからか。


 カワチ  ん?


 ヒナセ  おかげさまで、同期からの嫌がらせは、少なかったよ。
      少ないかわりに悪質だったけど。


 カワチ  それはそれは。
      通達が徹底できていなくて、申し訳なかった。


 ヒナセ  ……もういいよ! 何年前の話だよ。


 カワチ  ざっと、二十ね……


 ヒナセ  ヤ・メ・ロ!


 カワチ  はいはい。


 ヒナセ  ……なにか仕掛けがあるのかと思ったけど、そうじゃないならもういいよ。


 カワチ  仕掛け? 今回の人事がかい?
      私が選ばれた時点で、それはあり得ないよ。


 ヒナセ  なんでさ?


 カワチ  自分が好きな子に対して、そんな酷いことを、私がするはずもなかろう(にっこりと笑う)


 ヒナセ  (みるみるうちに顔が赤くなる)……カワチ、オマエ~~~……。


 カワチ  ん? なんだい?


 ヒナセ  私はね、オマエさんのそういうところが、大っ嫌いなんだよ!!!
      冗談もほどほどにしてよね!!


 カワチ  やだなぁ、冗談なんか言わないよ。


 ヒナセ  じゃ、しれっとウソつくな!


 カワチ  私はウソは言わないよ。ホラは吹くけどね(ニコニコ笑う)


 ヒナセ  どっちも一緒だ!!!


 カワチ  ところでヒナセ、ポンプ室はどこだい?


 ヒナセ  はぁ?


 カワチ  当座の私の宿舎だろう? 荷物を置きたいんだがね。


 ヒナセ  あそこだよ! (ビッと指さしたところは畑用ポンプ室。司令部棟から菜園三つ挟んで向こう。宿舎からはさらに遠い)
      布団はないよ。ベッドもね。


 カワチ  大丈夫、吊り床を持ってきている。
      吊っても構わないだろう?


 ヒナセ  好きにしろ!
      ……てかその前に日向に訊いてからにしてよ。


 カワチ  日向に?


 ヒナセ  日向が施設管理してるから。


 カワチ  了解。そうさせてもらおう。


 ヒナセ  とっとと行け。


 カワチ  ああ、ではまたあとで。


 ヒナセ  もうこっち来んな!!


 カワチ  (笑いながら去る)


 ヒナセ  (カワチが視界から消えるまで見送って)
      くそう!!!(移植ごてを地面に叩き付ける)



--------------------------------------------------------------------------------
 カワチさんが絡むと、なんだか感情的になるヒナセさんでありました(w。
 
 今まで書いてきた話では、熟年夫婦みたいに練れちゃってるけど、元々はこんな感じだったよねって。

 以前も書きましたが、カワチ提督のフルネームは「カワチアキラ」漢字表記は「河内玲」
 もちろん女性。通称はレーコさん(ヒナセこう呼んでるだけっぽいが。
 代々軍人を輩出している家系だけど、せいぜい佐官までの下級軍族。
 アキラさんは所謂『鷹』とか『駒』とか――河内家で初めて出た将官。つまりは飛び抜けて出世している人。
 だのに、余所の上官を殴っちゃって大佐に落っこちた、河内家にとっていろんな意味で前代未聞の人でもあります。

 …飛び抜けてる人っていうのは、何をやるにしても、突き抜けてるよねぇ(苦笑。

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コクハク。

Date: 2017/04/04(Tue) 00:49 [1266]

あなたのことを愛しています。

あなたの人柄
あなたの声
あなたの創るすべてのもの

ただそれだけを伝えます

あなたのことを愛している
ただ、それだけ


見返りなんかは求めていません
私を好いていてくれなくてもいい
ただ

あなたを愛することを許して欲しい

許してくれたら
私を忘れたってかまわない


愛されることは望んでいない
愛することを欲している
誰でもいいというわけでなく
あなたを愛することを欲している

ただただそれだけの
ことなのです



このお話はこれで終わり
自分勝手な独り言

さようなら
ごきげんよう

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書くこと そして 思うこと

Date: 2017/04/02(Sun) 01:09 [1265]

私の中から私が生まれ
そして私に還っていく
書き続ける綴り続ける ということは
つまりはそういうことだと
薄闇の中で 0.5mm芯のシャープペンを走らせながら
私はつれづれと書き つれづれと思う


五十年近くも生きていながら
多くを見たわけでも
多くを体験したわけでもない
ちっぽけな
私の中からどのくらいのものが生まれてこようか
そう思うと
薄闇の中の私は 口の端をゆがめて笑うしかない


日々を過ごしていく中で
他人を愛するということを
常に考え
常に苦悶する日々だが
いつも得る答えはただひとつ
私は私自身しか愛していないのだと


誰かを好きになるたびに
それは錯覚なのだと考え直す
どうにもならないことを
言い訳にし
不利な条件を
言い訳にし
そしていつも諦めていく
諦めざるを得ないだろう
……と言い訳をする


書きたいものはたくさんあって
しかし時間が足りないと嘆く
書いても書いても間に合わない
この先のすべての時間を
書くことのみに費やせればいいのに
そんなことを常に思う

食べるときも
眠るときも
排泄しているときも
風呂に入っているときも
車を運転しているときすらも
書くことに費やすことができたなら

そんな
詮無いことおもいながら
私は今日も薄暗闇の中で
パソコンのキーを叩いている

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この人のことを、もっと書かねばなるまい。

Date: 2017/03/23(Thu) 01:37 [1264]

 …あまりに当たり前に、常にそこにいるもんだから、すっかり忘れてた(ぇ。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
○ヒナセ基地・司令官室

 鳳翔   提督、『明石』が到着しました。


 ヒナセ  (書類から顔も上げずに)はいはい。じゃ、いつも通りで。


 鳳翔   はい……あの……。


 ヒナセ  (書類にサインをしながら)報告のあと、そのまま作業に入ってくれたらいいから。


 鳳翔   いえ……それが……


 ヒナセ  ん?(顔を上げて)……げ! 


 カワチ  やぁ(にっこりと微笑んで、片手を上げる)


 ヒナセ  な……な……(目の前にいる者を認めて、口をぱくぱくさせる)


 鳳翔   ………(ヒナセとカワチを交互に見ている)


 明石   ………(ヒナセとカワチを交互に見ている)


 ヒナセ  なんでオマエがいるんだよ!? !!!!


 カワチ  (っはっはっは、と笑ながら、書類を差し出す)今日からここに着任することになりました。


 ヒナセ  (出された書類を奪うように取って、見る)……げ。
      (がばっと顔を上げ)なんで!? てか、なんで??


 カワチ  ヒナセ司令、言葉が崩壊してますよ(笑う)


 ヒナセ  てか、何したんだよ!?


 カワチ  ちょっと他所の上司を。


 ヒナセ  はぁ!?


 カワチ  あまりに失礼でね。ちょっと撫でたら、顔の形が変わってしまった。
      たぶん、半永久的に。


 ヒナセ  ………(ふたたび口をぱくぱくさせる)


 カワチ  それで姫提督から「ほとぼりが冷めるまで、辺境勤務をしろ」と。


 ヒナセ  ……辺境ー? 本部からさほど離れてないし、ここ。


 カワチ  出世コースから漏れた基地であることは間違いないだろう?
      たぶんそういう意味さ。


 ヒナセ  ……相変わらず失っ礼だな、オマエさんは。


 カワチ  それが私の信条なので。


 ヒナセ  け!


 カワチ  (サッと敬礼をして)――というわけで、改めてよろしくお願いします。
      カワチアキラ《大佐》、着任しました。


 ヒナセ  (思わず釣られて敬礼するが、それに気が付いて渋い顔をする)
      ……正直、宜しくしたくないけど、正式な辞令を拒否できないからね。
      どのくらいここにいる気かは知らないけど、とりあえずオマエさんの部屋はないよ。


 カワチ  どこででもいいですよ。なんなら艦娘たちと一緒でも。


 ヒナセ  それはゼッタイにダメ!! 風紀が乱れる!!


 カワチ  ひどい言われようだなぁ。


 ヒナセ  ひどい? ちょーっと自分の胸に手を当ててみろよ。


 カワチ  (胸に手を当てて目を瞑り、しばし考える)……うーん、これといって特には。


 ヒナセ  思い当たらないなら、しばらく納戸で……いや、外のポンプ小屋で十分だよね。


 カワチ  はいはい。どこででも結構です。


 ヒナセ  明石!!


 明石   は、はいいい!!


 ヒナセ  今回の作業予定表!


 明石   は……ここに……(恐る恐る出す)


 ヒナセ  (受け取って読む)……ふむ。
      OK、許可します。ただし、官舎の増築は最後にやること。


 明石   えええー……(カワチのほうを見るが、カワチはにこにこしたまま)


 ヒナセ  返事!!


 明石   は……はい! all right. Yes, Ma'am.


 ヒナセ  鳳翔!


 鳳翔   ……はい。


 ヒナセ  今日の予定は全部キャンセル。私は里芋の世話をします!


 鳳翔   ……了解しました(やや諦めた様子で)



       ヒナセ、部屋を出て行く。
       鳳翔、明石、カワチはそれを見送って。



 カワチ  すみません鳳翔さん。


 鳳翔   いいえ、いつものことですので。


 カワチ  ほう。それは重畳。


 鳳翔   (おや、という顔)


 カワチ  なかなか素顔を見せてくれないのでね、ヒナセ司令は。
      明石もすまなかったね。


 明石   いいえー……でもあんなヒナセ提督を見たのは初めてです。
      あんなに怒ったりするんですね。


 カワチ  明石はヒナセとは付き合いが長いのだったね。


 明石   ええ、それなりに。
      お互いにアサカ提督の秘書をやってましたし。
      もちろんその頃のヒナセさんは『提督』ではなかったですけど。
      だから、「ヒナセさん」って感じのほうが強くて、私は(あはは、と笑う)
      カワチ提督は、ヒナセ提督と同期でしたっけ?


 カワチ  そう。士官学校のね。


 明石   じゃ、昔からあんな感じなんですか? カワチ提督に対しては。


 カワチ  まぁね。かわいいだろう?


 明石   (ええ? という顔で)……いや……ま(視線が地を這う)
      『たで食う虫も好き好き』ってヤツですかね?


 カワチ  それはヒナセには言うなよ(くつくつと笑う)


 明石   そりゃー……もう。
      とりあえず、カワチ提督の部屋の増築は、できるだけ早くやっちゃいます。


 カワチ  いやいや、大丈夫だよ。


 鳳翔   ええ、そうしてあげてください、明石さん。


 明石   ああやって一度口から出しちゃえば、かなり抜けてるはずですからね。
      ねぇ、鳳翔さん。


 鳳翔   ええ。ガス抜きすれば、いつも通りの提督に戻られます。


 カワチ  なるほど。じゃ、そこはお任せしましょう。
      ちょっと、ヒナセと話をしてきます。里芋の畑……ですか? どこです?


 鳳翔   では、近くまでご案内します。


 カワチ  ありがとうございます。


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 よく考えたら、カワチがヒナセ基地に来たときの話を出してなかったなって。←





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ちょっと一息。

Date: 2017/03/22(Wed) 01:47 [1263]

 春の繁忙期(前半戦)が終了ー。
 次はGWに集中してます。4月中旬に予定していた仕事はキャンセルに。それはともかく。


 ひと月ちょっと丸っと空いたので、5月『砲雷撃』のグッズ作りに精を出そうと思います。
 この春は、5月下旬の 『神戸かわさき造船これくしょん』 まで、イベント3タテです。…全部グッズ参加ですけども。

 とりあえず、日付が変わるころに戻ってきたので、今日は大人しく寝ます。
 …で、今日(22日)は完全オフにするんだ。

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【拍手】ぱちぱち、ありがとうございます! >16日、18日、21日。

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戯事。

Date: 2017/03/18(Sat) 01:15 [1262]

 一度で良いから君と、のんびりと止めどもなく話ができたら、いいのになぁ

 でも、一度やると、きっと次も次もとなってしまから
 そしてどんどん独り占めしたくなるから

 いままでとおりでいいんだろうなぁ…とも思ってる

 踏み出せない一歩にじれったさや歯がゆさを痛感しながら
 それでも僕は、このままひとりで歩いていこうと考えてる


 足りなかったり多かったりする僕だけど
 君のシアワセだけは
 いつもそっと願ってる 

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蒸しパンと…

Date: 2017/03/14(Tue) 19:28 [1261]

 ちょっと閑話的なモノ。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

………。
ヒナセ、これはなんだい?


なにって……蒸しパンなんだけど。


……イモ入り……だよな。


そーだよ。


君作か?


そーですよ。


……なかなか斬新な形だな。


うるさいですよ。
なんでこんなことになったのか、こっちが聞きたい。


鳳翔さんは何か言ってたかい?


んにゃ。
おいしい……とは言ってくれた。


ほう。じゃ、期待できるのかな。


そんなこと言う人には、あげません。
返して。


いやいや。なかなか君の手作りを食す機会はないからね。
頂くよ……(食べて)………。
……ふむ、これは味もなかなか斬新な……。


………。


失礼だがヒナセ、味見はしたかい?


した。私的にはおかしく感じなかった。
こんな味だったなぁって。


そうか。
じゃ、こういう味なんだな。君の母上の味は。


………。


ああ、味が悪いというわけではないんだ。
ただ、子供のころに食べた蒸しパンとはちょっと違うなと。


……あそ。


私が食べたことがあるのは市販品だけでね。
おやつを作ってもらって食べた記憶がないんだよ。
祖母はいたが、これもまた軍人だったから、おおよそ家庭的なものはなかったなぁ。


………。


うん。美味い。
手作りの蒸しパンとは、このように噛みしめて味わうものなんだな……。


……いや……そういうワケじゃないと思うんだけど、母や父が作るのはこんな感じだった。


そうか。


うん。鳳翔さんが作る蒸しパンは、もっとフワフワしてる。


ほう……それはそれは……羨ましいね。


オマエさんも、妙高さんとかに作ってもらえばいいじゃない。
酒の肴とか。


酒の肴は作ってくれるが、こういうノスタルジーをかき立てるものは苦手らしくてね。


オマエさんが望めば、存外作ってくれるかもよ?
艦娘は、仕える提督の意に沿いたいとプログラムされているから。


そう言ってしまったら、身も蓋も情緒もないな。
……だが、その考え方は間違っていない。
我々は人間だ。そして彼女たちは艦娘だ。
交じり合えるようで、その実は交じり合えない。
悲しいかな人間は、彼女たちと交じり合えるとしゅっちゅう勘違いをしている。


………。


……で、訊こう訊こうと思っていたが、なんの気の迷いかな、ヒナセ提督。


あん?


私に手作りおやつを饗するなんて。
明日、雪が降るか流氷でも来るのじゃないか?(笑う)


んー……なんとなく……かな。


なんとなく?


……んにゃ。毒味だね。


酷い(笑う)


明日の遠征のおやつに、みんなに持たせようかなって。
オマエさんが言ったように、噛みしめて食べる固さだから、腹持ちがいいんだよねぇ、これ。


じゃ、この形も、そのせいかい?


……んにゃ……それは……。


失敗作か?


もっと丸く膨らむとおもってた。
生地が存外柔らかくて、流れてねぇ。
それ、ニコイチなの実は。


……ああ、隣同士がくっついたのか。


そ。


生地が柔らかいなら、なにか器に入れて蒸せば良いんだよ。


蒸す?


違うのか?


えーっと……電子レンジ。


なるほど……あー……さては、先日来た電子レンジを使ってみたかっただけか!


……!!


図星だな(破顔大笑)


……う……うるさいですよ。


ホワイトデーのお返しを一気に作ろうと思ったな。


………。


はははは。ならば先に私に相談したまえよ。
どのみち私もお返しでクッキーでも作ろうと思っていたところだから、一緒にやろう。司令官(肩を叩く)


………。


去年は伊良湖から購入していたのに、大した進歩だなぁ。
そんなに文月ちゃんにバレて指摘されたのが、ショックだったかい(わっはわっはと笑う)
じゃ、鳳翔さんにまず味見をしてもらったのは、もしかして……。


……うっかり見つかりました。


あっははははははははは!!


あー! もう!!!
うるさいよ!! 笑いすぎだって!!


いやいや。さすが我が司令官。オチどころもばっちりだ。


もういい!! 今年は鳳翔さんに作ってもらうから!!


まぁまぁへそを曲げるな、ヒナセ。
一緒にやろう。いっしょに。


きー!!


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 翌日のWデーには、ふたりから全員に手作り菓子が振る舞われたそうでwww


【拍手】ぱちぱち、ありがとうございます!>10日、14日。

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Date: 2017/03/14(Tue) 05:31 [1260]

 嘴で語ること勿れ。
 ただ、作品のみで語る可。

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Deep inside・08

Date: 2017/03/08(Wed) 01:28 [1259]

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
○菜園第一五区画(仮) ヒナセとカワチと妙高
      全員作業着姿でしゃがんで草取りをしている。


 カワチ   ……ということがあってね。


 ヒナセ   ふむ、なるほど(頭をがりがりと掻く)


 カワチ   (妙高に)送っていったときの様子はどうだった?


 妙高    すこしぼぅっとはしていましたし、足取りもややおぼつかない感じでしたが、
       それ以上は特にこれといって。


 ヒナセ   ……ふむ。


 妙高    一応その……妖精さんを部屋の隅に置いて出ましたけど、
       朝まで異常は報告されませんでした。


 ヒナセ   ああ、妖精さんを各部屋に忍ばせておくのはいい考えかもね。


 妙高    所属艦娘のレベルによってはできない相談ですが、悪くはないと思います。


 ヒナセ   へ? そーなの??


 妙高    ええ。妖精さんのレベルは所属艦娘のレベルと大いに関係していますので。


 カワチ   (ヒナセに)高レベルの艦娘に所属している妖精さんのほうが、
       低レベル艦の妖精さんよりも高難易度の仕事ができるだろう?


 ヒナセ   ……ああ、言われてみれば。


 カワチ   士官学校で習っただろう。


 ヒナセ   使ってない知識は忘れちゃうのが人間ですよ。


 カワチ   (やれやれ、とため息をつく)
       まあウチの妙高型たちや君の鳳翔さんレベルなら、大丈夫だ。
       隼鷹や武蔵の妖精さんも使えるかな。


 ヒナセ   あの二人じたいがやりたがるかどうかは別だろうけどね。
       ……なら、赤城と長門、いちおう日向も大丈夫かな。


 カワチ   基地や提督の専属艦たちなら大丈夫かな。……というよりは、そのあたりだけに
       しておいた方がいいだろう。そもそも妖精さんに艦娘を見張らせるということ
       自体、あまりいいことじゃない。


 ヒナセ   だねぇ。


 カワチ   秘密保全のためにも、できるだけ少ないメンバーで対応した方がいいだろうね。
       選ばれた子たちはちょっと大変だが。


 ヒナセ   OK。じゃ、そうしよう。選定は任せちゃっていいかな。


 カワチ   了解した。一四〇〇(ヒトヨンマルマル)に草案を提出します。


 ヒナセ   うん、おねがいします。
       ところでさ、ちょっとねぇ……まさか……とは思ってることがあるんだけど。


 カワチ   なんだい?


 ヒナセ   んー……開示はまだ控えよう。


 カワチ   もったいぶるな?


 ヒナセ   んにゃ。……ちょっと考えがまとまってないの。
       考えというか、思考の方向性というか。


 カワチ   ……ふむ?


 ヒナセ   まとまったらすぐに話す。
       約束するよ。たぶん、私だけじゃ、手に負えない。
       そんな予感がする。


 カワチ   All right ma'am.
       君を信じるよ。


 ヒナセ   ……うん。ありがとね。


 カワチ   どういたしまして。


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 …次か次の次をupしたら、このお話はしばらく中断するかもです。
 有り体に言えば、上手くまとまらなくて。

 流れはだいたい頭の中にあるんですけども、各シーンがうまく繋がってくれないと言いますか。…はい。
 たぶん、今引っかかっているところを突破できれば、ラストまでは停まらずにいけそうな気もす……(それ『鷹は舞い降りた』の時も言ってなかったか?

 なんいせよ、ミステリ風というのは、ひじょうに難しいですね。
 頭が良くないと書けない(ああああ…。

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Deep inside・07

Date: 2017/03/05(Sun) 04:10 [1258]

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

○翌朝 ヒナセの私室

      ヒナセがベッドで寝こけてる
      隣には電。
      朝早くからノックする者がいる。


 ヒナセ   (音で目が覚めて)……誰ー?


 カワチ   私だ。ちょっといいかい?


 ヒナセ   ……ん……着替える……。


 カワチ   そのままでいい。


 ヒナセ   ……どうぞ。



      カワチが入ってくる。



 カワチ   起こしてすまないな。ちょっと艦娘たちには聞か……
       (電がヒナセのベッドで寝ているのに気がつく)
       ……間が悪かったな。


 ヒナセ   そのようで。


 カワチ   ゆうべはちゃんとベッドにいた気がしてたが?


 ヒナセ   ……朝の三時半くらいだったかな。トイレで起きたついでに駆逐艦部屋を見て回ってたらね。


 カワチ   そうか。


 ヒナセ   他の子を起こしちゃかわいそうだし、デンはいつものことだし……で、そのまま
       抱っこして連れてきた。


 カワチ   ……-。


 ヒナセ   抱ける重さしかないのは、こういう時は助かるよね。
       なぜこんなに軽いのか。原因はまだ分かってないんだけど。


 カワチ   ……艦娘としての機能をロストしていることと、関係がある……とか?


 ヒナセ   憶測に過ぎないけどね。明石にも艦医にも分からないらしいよ、これは。


 カワチ   そうか。


 ヒナセ   ところでなに? 急ぎの用があるから寝込みを襲いに来たんでしょ?


 カワチ   人聞きが悪いがその通りだよ……だが、電には聞かせられない話でね。


 ヒナセ   ……?(怪訝な顔)


 カワチ   ゆうべ、見回りの際にちょっとね。


 ヒナセ   ふむ? ……じゃ、あとでサシで聞きましょうかね。
       どうしようか。芋掘り演習用の畑あたりにする? あそこなら人払いはしやすいよ。


 カワチ   うむ。そうだな。そうしようか。
       ……もうそんな時期か(にこ、っと笑う)


 ヒナセ   だねぇ。そろそろいい具合に育ってるんじゃないかなぁ。


 カワチ   今年は負けんよ。


 ヒナセ   私に宣戦布告したって仕方がないでしょ。審査員なんだし(苦笑する)


 カワチ   ま、それもそうだな。
       たたき起こしてすまなかった。


 ヒナセ   いいよ、どうせそろそろ起きる頃だったし。それを知ってて来たんでしょ?
       ゴメンねぇ、二度足踏ませてさ。


 カワチ   いや。……ではまたあとで。
       ……朝食前の作業の時でいいんだよな?


 ヒナセ   うん(着替えようと服を脱ぎ始める)


 カワチ   (あわてて室外に出ながら)着替えるなら、着替えると言ってくれないか?


 ヒナセ   ……どうせ女同士だし、同期じゃない。
       今更でしょ。


 カワチ   ……この朴念仁め。


 ヒナセ   ……(カワチの言葉に、肩をすくめる)


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【拍手】ぱちぱち、ありがとうございます!>4日
 ↓の日付、思いっきり間違ってました。
 4日の更新なのに、なんで5日があるのかと、小一時間…。

 今日の夜に帰宅予定ですが、ちょっと夜中にいろいろありすぎて、1日が始まる前にも関わらず、すでに疲れ切ってます…。←

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拍手。

Date: 2017/03/04(Sat) 04:37 [1257]

 ぱちぱち、ありがとうございます! >2/25日、3/1日、3日、5日。



 姿ありて安からず 姿見えずと安からず
  げにわづらはし我がこころ とどかぬときこそ花ざかり

                       岳秋 

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